ペシミズムとオプチミズム

ペシミズムは厭世観または最悪主義と訳され、人生をいとうべきものとして嫌悪しますが、根底には実は快楽主義が横たわっています。人生には快より苦が多く、むしろ生きざるにしがずという思想表現をとりますが、快楽を幸福と考えることなしにはこういう思想は生まれません。ギリシャではヘゲシアスが著名であり、自殺の奨励者でした。近代ではショーペンハウエルの盲目的意志を世界の根源とする主意説的厭世観があり、ハルトマンもこの傾向を受けていました。盲目的な意志のままに人生はつき動かされ、永久に満たされぬ不満と苦悩とが人生のありのままの姿であると言います。宗教では、仏教、キリスト教を通じて、人間の悪性に対する別の表現の罪観が厭世的基調を持つことを示しています。
オプチミズムとは楽天観あるいは最善主義と言う意味で、ペシミズムとは対照的です。全然悪の存在を認めないのではありませんが、この世界を、全ての世界の中の最良なものと考えます。したがって現存の悪を減少しうる可能性に信頼し、前途には、現在よりましな世界のみが望見されています。人生が善であるという確信に満たされていました。悪は後天的なもので、社会が善なる自然に加えたものにすぎないと言う考え方です。近代ではシャフツペリ、ライブニッツが代表的で、ルノーの自然主義もまたこの一変種であり、マルクス主養にも、人間社会の無限の前進を信じる強いオプチミズムがありました。

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