社会科学

一般的にいえば社会科学は、社会現象の科学的研究を目的とする学だと言えます。その場合、経済学、法律学、政冶学などの個々の科学を総称することとなり、自然科学、芸術学、哲学などを除いたもの全てがこれに包括されることになります。しかし、狭義の社会科学は人間社会の歴史的な法則を研究して社会の進歩に貢献せんとする科学のことです。自然法則を研究する自然科学は、自同律と因果律を基本原理としますが、歴史法則の研究は矛盾律と弁証法を基本原則とします。それは社会現象を静態的に見ずに、不断の流動の変化のうちに捉えようとするからです。社会は内在する矛盾の相克によって動き、矛盾対立の一項が量的に増大して一定の段階にくれば、社会は質的に変換するというのがその塞本的法則の一端です。これは、量から質への転化の法則と言われますがが、他に対立物の統一の法則及び、社会意識は社会の物質的基礎構造の変化に規定されて変化するという法則が加わり、これで科学的社会主義、すなわち唯物史観による社会科学の基礎が与えられるのです。

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